希少性によるバイアス【希少性】
前回、ロミオとジュリエットの熱き恋は
親からの過度の干渉が招いた、とお伝えしました。
心理的リアクタンスといい、
自由を制限されると人は反発(リアクト)し
以前よりも自由に執着するという心理からでした。
実際に、アメリカで10代のカップル140組を対象に
親たちの干渉とカップル間の愛情の関係を調べると、
親の干渉と愛情の深さには比例関係がありました。
親が息子の彼女の文句を言ったり
二人の関係に口出しすると二人の愛情が深まり、
逆に、干渉しなくなると愛情は弱まったのです。
同じような状況、あなたや周りの人にありませんか?
買占めの心理
自由を制限されるとそのストレスから
開放されたくなるのが人間です。
東北地方で大震災が起こると
物資の供給減少への心配からか、余震への備えからか、
主な震災地から200キロ以上離れた千葉県松戸市でも
翌日以降、食料品や乾電池が店頭から姿を消しました。
これは、漠然とした不安や希少性が頭をかすめた結果、
人びとがストレスから心のバランスを取り戻そうとした
ことからの(一種の過剰)行動かと思われます。
そして、その行動やストレスに拍車をかけたのが、
以前ご紹介した、集合的無知です。
集合的無知とは、
状況があいまいなとき、自分に自信がないとき
他者の行動を基準に判断する心理です。
ポイントは、私たちが参考にする人の多くも、
私たちと同じように状況を把握していないことです。
結果、非常時には特に、
「みんな買い占めているから買わなきゃいけない」
「みんな平気な顔しているから、あわてなくても大丈夫」
と真実を過大評価、あるいは過小評価してしまうのです。
心理テクニック
・人は希少性のあるモノにほど、価値を置きやすい
・人は、得る可能性よりも失う危険性によって動かされる
・人は自由を制限されるほど自由に執着するようになる
・希少性によってバイアスがかかる(判断力がマヒする)


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